それぞれの専門家の特徴
相続が発生し、葬儀や役所関係の手続きもひと段落・・・
そのあとの手続きはどう進めていけばよいのか、そもそも一人でやり遂げることはできるのか、
不安な方は多いと思います。
いざ相続専門業者を調べても、税理士や司法書士、行政書士と、どの専門家に頼んだらいいかわからない方に向けて、それぞれの専門家の特徴をご紹介していきます。
・弁護士
紛争性が出てきた場合に相談できる心強い専門家
遺産分割調停や審判、遺留分侵害額請求などをされた場合に対応してくれます。
・司法書士
不動産の名義変更のプロフェッショナル
また、家庭裁判所への申立て(後見、相続放棄、不在者財産管理人etc…)にも対応してくれます。
・行政書士
書類作成といえば行政書士、幅広い業務をこなせる専門家
遺産分割協議書、遺言など、相続にまつわる書類は多岐にわたりますが、その書類作成を担うのが行政書士です。
また、自動車の名義変更にも対応しているため、お車の相続が発生した際には頼りになります。
・税理士
相続税、準確定申告など税金にまつわるプロフェッショナル
相続税申告が必要になるご家庭は以前よりも増え、東京23区などでは相続が発生するとまず相続税の心配をされる方が多い傾向にあります。
税金は申告しないと無申告加算税や追徴課税なども発生しかねないので、税金部分で不安がある方は税理士を頼るとよいでしょう。
・社会保険労務士
年金関係のプロフェッショナル
相続が発生し、葬儀なども落ち着き次に着手するのは年金の手続き。
その際に頼りになるのが社会保険労務士です。
どの専門家に相談したらいい?
それぞれの専門家の特徴をご紹介しましたが、実際に誰に相談したらよいのでしょうか。
相続財産や財産規模によって相談先を選ぶのがポイントです。
・相続財産に不動産がある場合
→司法書士に相談するのがベストです。
不動産の名義変更はご自身で対応するのがかなり難しい分野なので、不動産が相続財産にある場合はまずは話を聞いてみましょう。
・相続財産が多く、税金の不安がある場合
→税理士に相談するのがベストです。
相続税の申告書の作成を含め、財産をどのように評価して申告していくか、また相続専門の税理士だと二次相続を踏まえた相続税の試算もしてくれるので非常に心強いです。
・不動産はないが、預貯金や車が相続財産にある場合
→行政書士に相談するのがベストです。
預貯金の解約手続きや車の名義変更は、集める書類も多く手続きも煩雑・・・
やることが多くて手が回らないというときには非常に頼りになります。
ほぼすべてのご家庭で必要になる遺産分割協議書の作成も得意なので、文面もしっかりアドバイスしてくれます。
・ほかの相続人が遺産分割に納得してくれない
→弁護士に相談するのがベストです。
この収拾がつかない状況を打破してくれるのは弁護士です。また、ほかの相続人から遺言無効の訴えなどが提起された場合にも頼りになるので、裁判所が絡む案件は弁護士に相談するのがよいでしょう。
まとめ
それぞれの専門家の特徴、ケース別にどの専門家に相談するのがよいかをご紹介させていただきました。
一般的にどの専門家に相談してもしっかり対応してくれますが、おすすめは司法書士か行政書士です。
特に行政書士は業務の幅が多岐にわたるので、最初の相談先としてはぴったりです。
相続専門の行政書士であればほかの士業とも連携をとっていることが多いので、ケースによってほかの専門家をしっかり紹介してくれることでしょう。
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