相続財産というと、不動産や預貯金を想像される方が多いと思います。
でも実はそれ以外にも、相続財産になるものがあるのです。
それがいわゆるデジタル遺産と言われるものですが、どういったものがあるのでしょうか。
今回はデジタル遺産の概要と、どんなものが相続できる財産となるかご紹介します。
デジタル遺産の概要
デジタル遺産とひとくくりに言っても、どんなものがあるかイメージしづらいと思います。
簡単にいうと、スマホやPC上で管理されている財産が、デジタル遺産となります。
スマホやPC上で管理されているものなので、例えば銀行口座でも、通帳不発行のネット専用銀行などは、こちらのデジタル遺産に組み込まれることになります。
代表的な例だと、暗号資産(仮想通貨)がその最たるものになるのではないでしょうか?
また、JALやANAのマイルやヨドバシカメラのポイントなどもデジタル遺産となり、paypayやau payなどのバーコード決済の残高もデジタル遺産となります。
このように、近年ネット上で完結する手続きが増えているため、デジタル遺産の相続手続きが注目されるようになっているのです。
相続できるもの
①暗号資産(ビットコイン、イーサリアムなど)
→暗号資産国内取引所のbitFlyerでは、相続手続きについて寄せられた質問をまとめているページがあるのでご参照ください。
②JAL.ANAのマイル
→JAL公式HPに、マイルの相続については、会員が死亡した際、法定相続人は所定の手続きにより会員のマイル口座に残る有効なマイルを相続することが可能です。(JALマイレージバンク一般規約第14条)との記載があります。
https://faq.jal.co.jp/app/answers/detail/a_id/18596/~/マイルを相続することはできますか%E3%80%82
また、ANAマイレージクラブの会員規約の第21条には、会員が死亡した場合は法定相続人はマイルを承継できるとの記載があります。(https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/kiyaku/)
③ヨドバシカメラ のポイント
→ヨドバシカメラに問い合わせたところ、実質的な相続とは少し異なるかもしれないが、家族であればポイントを使い切ってしまってから退会の手続きをすれば良いと回答をいただきました。
(ヨドバシゴールドポイントマーケーティングクレジットカード会員規約
https://secure.goldpoint.co.jp/gpm/pdf/kiyaku.pdf)
④Suicaの残高
→モバイルSuicaの質問ページにまとまったものがあるので、ご参照ください。
相続できないもの
①waonポイント
→被相続人の死亡とともにサービスが終了し、相続の対象とはならないが、チャージ残高があればその部分は相続の対象となるそうです。
(https://faq.aeonbank.co.jp/sp/faq_detail.html?id=14687&page=1#:~:text=WAON残高につ,とはなりません%E3%80%82)
②楽天ポイント
→ポイントの利用は本人のみとし、第三者が行うことはできないとの記載があるのでNGのようです。(規約第11条、https://corp.rakuten.co.jp/terms/index.html?tab=point)
③Tポイント
→会員が亡くなった場合、遺族が退会の手続きをし、その手続きが完了すると保有ポイントは失効するようです。(https://tsite.jp/tm/pc/register/STKIp0108001.do)
④pontaポイント
→会員証及びID番号は会員本人のみが使用でき、積み立てられたポイントを第三者に譲渡することはできないと、会員規約に書いてありました。
(会員規約第一章第2条https://policy.ponta.jp/c/rule/index.htm)
まとめ
デジタル遺産の相続についてご紹介しました。
基本的にポイントは相続できず、事前にチャージした現金や暗号資産、株などは相続できると思っておけば問題ないでしょう。
今後この辺りの法整備もされて制度自体も変わっていくと思うので、動向に注目です。
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